○月●日 天気 晴ときどき曇
ぽすたるネットにメイル・シュトロームが書き込まれる頃、小田さんから私に電子メールが送られてくる。
「わーい、今回は2本立てですね」「絵の描ける人はいいですねえ」「がんばれメゲるな夏馬くん!」
……こんな感じで毎号10〜20くらいのコメントをいただく。それを読んでは喜んだり、にやりと笑ったり、反省したり。自分の書いたものに反応が返ってくるのは実に楽しいものである。
しかし、と思うことがある。ライターにはこうして感想が届く。マスターにはリプライに何がしか書かれているだろう。ではイラストレイターはどうだろうか。……メイル・シュトロームに書かれる以外には、全く無いのではなかろうか。少なくとも私は、これを書き始める以前には絵に関する読者からの反応をもらった覚えがない。これは結構恐いものである。
読者に媚びを売る気は毛頭無い。媚びて描いたものは人気は出るかも知れないが、良い作品になるとは思わないからだ。でも自分の感性だけを頼りにして描いていたのではまかり間違うと独善に陥る可能性もある。まして、私にとって一番頼りにならないのは私自身なのだから(^_^;)、誰からの反応も貰えずに描くということは綱渡りをしているようなものだ。
反応がないということは、私の絵は評価するにも値しない絵なのだろうか?と思うこともあるが、直接話を聞いてみると「ここはいい、ここはちょっと……」という事を言ってくれるのだから、そうでもないらしい。「私は絵が描けないから(評価なんて偉そうな事は出来ません)……」と言う方もおられるが、絵を評価するのは一部の知識人ではなく大衆だと私は思う。
思うところがあれば(下手だ!とかやめろ!なんてのも含めて)率直に言ってほしい。それはおそらく、絵描き全員の願いだと思う。
……という話をすがめ氏と話していたら、
「うーん、イラストってゲームの一部に数えられちゃうから、どこに感想書けばいいのかわからないのでは?」
と言われてしまった。うむむ、それもそーだ……どーしよ。
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第9回