今週の1冊

           The Perfect Mile (洋書・既刊)

   

今週の言葉

  "I have now learned better than to have my races dictated by the public and the press, so I did not throw away a certain championship merely to amuse the crowd and be spectacular "

 
 私はもう、自分の出るレースを世間やマスコミから指図されることの愚かさを学んでいた。だから、観客を楽しませ、自分を見世物にすれためだけに、ある選手権に出るようなまはしなかった

         『The Perfect Mile』より

Published Book

The Perfect Mile

The Perfect Mile
            著者 : Neal Bascomb

 第二次世界大戦が終了した後の1950年代、誰もが不可能と考えていた1マイル(1609m)を4分以内で走るということに、イギリス、オーストラリア、アメリカの3人の若者が挑んだノンフィクションストーリー。

 アマチュア競技とされていた陸上競技において、何ら報酬を望むことなく、ただただ4分を世界で始めて切りたいという思いだけで、国の異なる3人の若者が挑む。今でこそ、1マイルの世界記録は3分45秒前後ですが、運動理論も確立されておらず、高速トラックも、今のような陸上用のスパイクも無い時代に、4分を切ることがいかに難しかったか。

 英語の読み物としては少し長編ですが、難しい英単語も出てきませんし、みんなが知っている陸上競技に関するお話なので、比較的読みやすいのでないでしょうか。

  
 分類         : ノンフィクション、陸上競技
 こんな人に     : 陸上、特に1マイルレースに興味のある人
 レベル        : TOEIC 800点
 英語、日本語比  : 100% : 0% 
 読む場所      : 陸上競技場のある公園
 辞書の必要度   : TOEIC900点以下必要
 アマゾン       : http://tinyurl.com/yddn2cq
Useful Expressions
P1

  On July 16 1952, at Motspur Park in South London, two men were running around a black cider track in singles and shorts. The stands were empty, and only a scattering of people watched former Cambridge miler Tonnie Williams as he tied to stay even with Roger Bannister, who was eating up yards at a rate of seven per second, as simply "running."

  1952年7月16日、ロンドン南部のモスファーパーク。石炭殻を敷きつめた黒いトラックの上を、ランニングシャツとショーツ姿のふたりの男が走っていた。スタンドはがらがらで、まばらな人たちが眺めるなか、元ケンブリッジ大学の一マイル走者ロニー・ウィリアムズは、併走する相手と必死に張り合っていた。その相手、ロジャー・バニスターは、すばらしい勢いでストレートを駆け抜けていく。彼はただ「ランニング」のペースで、一秒間に六・四メートルの距離を進んでいるのだ。
  (訳は日本語版より引用)

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