「アジア人」として友好親善を
最後に、今後の日韓関係への希望を述べたいと思います。 私は人の交わりの中で大事な関係は友人と思います。
では国の場合はどうかと思いを馳せます。全く一緒だと考えます。
常々まわりの者に話をするのですが、日本にとっての友好国、韓国にとっての友好国は隣国であるべきだと。
国家存亡の危機に立たされた時、友好国として支援してくれる国、自分の国と共存共栄を願っている国はどの国であろうかと歴史を顧みたりもしてみるのですが、
結局韓国にとっても、日本にとっても最も緊密な友好国になるべき国は隣国である、と断言してよいのではないでしょうか。
先にも申し上げた通り私は韓国で生まれ、中学生まで韓国におり、それ以後50年間日本で高校大学を終え今日に到っております。その歳月50年です。
これまでの人生過程から、韓国と日本が最も最重要国で良きパートナーであって欲しいと願うのが正直な気持ちです。
韓国と日本は有史以前から、また今後も永遠にお隣りです。かつては植民地化や非友好的政治問題が大きかったこともあるでしょう。
またビジネスの場として韓国が相対的に小さく、かつては韓国は日本から受け取る一方で、お返しする事がほとんどなかったということもよくわかっています。
けれども、最近では私の感じとして、韓国が日本にお返しをする部分が3対7ぐらいにはなってきているのではないでしょうか。
ビジネスの局面でも、いまや日本は韓国と縁を切ってやっていけるような状況ではありません。
またサッカーワールドカップの共同開催や、世界的な経済恐慌−これはあまりうれしいことではありませんが−への 共同対応など、
外部的な要因によっても韓国と日本の距離は1年、また1年と年を追うごとに狭まっているのが現実です。
日本文化や日本製品の韓国への本格的な流入も始まっていますし、
「ワーキング ホリデー」制度の導入などで、今までにないほどの多くの韓国人が日本を訪れるようになってきています。
日本人と韓国人の混成ミュージシャンが、日本と韓国 の両国で続々とデビューしています。 これらのことは、数年前までは想像もできなかった大きな変化です。
これからは冒頭に述べましたように、日本人とか韓国人とかいう枠ではなく、
「アジア人」として自らを位置づけ、互いに協力し合い理解し合いながら友好親善を強化していくことが、
政治的にも経済的にもまた文化的にも最重要課題だといわざるを得ません。
そのトレンドに対して、いろんな形での関わり方があるし、今まで以上に多様な関わり方を発見していけると思います。
会場のみなさまも、この流れに積極的 に参加なさっている方々ですよね。 そ
ういったみなさまと今日、こうやって出会い、一緒の時間を共有できたことは、私にとっても大変うれしくありがたいこと です。
私のお話が反日嫌韓を払拭し、好日親韓に何かのヒントになりましたら幸いです。 本日はどうもありがとうございました。つたない話ですが、これで終わります。
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