現在の呑川
「呑川の会」会員から寄せられた呑川についてのレポートです。
(1997年4月記述)
このページは「呑川とは」の第一パートです。 
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 呑川は世田谷区、目黒区、大田区の3区にまたがる二級河川で、典型的な都市河川のひとつである。

 先ず呑川の本流は新玉川線桜新町駅付近から暗渠で始まる。高速3号線から下流の駒沢通りまでは暗渠の上に親水公園が作られている。
 ポンプで水を循環させ水生植物を植えたせせらぎがあり桜並木となっている。東横線都立大学駅付近で、先ず駒沢公園付近から流れてくる駒沢支流を合流し、次いで目黒区東が丘(旧芳窪町)付近から流れてくる柿の木坂支流を合流する。
 いずれの支流も暗渠になっているが、やはり桜並木の続く緑道になっている。そこから下流の大井町線緑ケ丘駅付近までもやはり暗渠となっているが、桜並木の続く緑道となっている。緑が丘駅付近で川が姿をみせる少し手前で、九品仏のある浄真寺付近から流れてくる九品仏川を合流する。これも暗渠になっているが、自由が丘駅付近までは緑道になっている。なお浄真寺裏の池は現在では埋め立てられて公園になっている。
 以上いずれの暗渠も世田谷区や目黒区は現在は下水幹線として使用している。


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 九品仏川が合流する少し手前の東京工大付近で、新宿区にある落合処理場で高度処理した下水処理水が平成7年度から放流されている。なお呑川以外に渋谷川や目黒川にもこの下水処理水は川の浄化のために放流されている。

 緑が丘から下流は長かった暗渠からやっと川が姿をみせるが、土手のある川ではなく3面コンクリート張りの実用本位の川が続く。
 ここから下流の池上本門寺付近までは潮の満ち干きの影響はなく、コンクリートの河床ながらさらさらと水が流れるので、適当に空気に曝され水の浄化になっている。
 また河床に小段差をつけ、積極的に水を浄化していると思われるところもある。なお道路下に作られた下水路が大雨のとき流しきれない下水を呑川へ吐き出すための下水吐が所々に大口を開けている。こうした下水吐は感潮域では増水した川の水が逆流するおそれがあるので設けられていない。
 中原街道にかかる石川橋のところで、中原街道の地下を多摩川まで通じる地下放水路が設けられている。呑川が増水したとき一定水位以上の水が越流堤を越えてこの地下水路に流れ落ちる。越流水は地下水路を多摩川の沼部付近まで自然流下し、そこから多摩川へ排水する。

 新幹線をくぐった少し下流の道々橋付近で、洗足池から流れてくる洗足用水を合流する。現在この用水には湧水を利用してせせらぎを復活させ、用水沿いに散策路が作られている。
 以前は田に水を引く都合からか、一番低い地面より少し高めのところを流れている。呑川へ合流するところでは暗渠となり、下水吐から水が流れ込んでいる。
 道々橋付近から第二京浜国道にかかる池上橋までの間には、川底に水鳥がまるための石や魚が住むための窪みが作られたりしており、3面コンクリート張りから解放される箇所がある。

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 この辺では現在河川工事が進められているが、従来は実用一点張りの設計であったが、最近は親水への配慮もされるようになった。

 池上本門寺付近から下流は感潮域に入る。以前に較べ最近は少し川の水がきれいになったので、河口からボラや鯉が遡上してくるのがみられるようになった。またこれらの魚を追ってかカルガモやユリカモメやカワウが飛来してくるようにもなった。
 池上通りにかかる堤方橋より少し上流で、旧六郷用水が南から北へ縦断するような形で注ぎ込み大森方面へ流れた用水跡が残っている。この旧六郷用水は現在は埋め立てられて緑道にしたりせせらぎを復活したりしている。
 西蒲田の双流橋から蒲田駅手前のJR鉄橋にかけては、平成8年度まで屋形船の形をした曝気装置が4台川面に浮かべられていた。この辺は川の水が淀み以前は悪臭がひどかったので、この装置で川の水に空気を送り込み浄化していた。
 また、この辺には川面に浮かぶゴミを集めるためのゴミフェンスも設置されている。
 第一京浜国道にかかる夫婦橋の少し下流で、旧呑川は北東の方向へ蛇行しながら流れていたが、現在はこの河川敷は埋め立てられて緑道になっている。

 新呑川はこの付近から川幅もずっと広くなり、一直線に真東へ京浜工業地帯の工場群の間を貫いて東京湾まで流れている。
 以前はノリ養殖用の小舟がたくさん係留されていたが、現在は釣り船に代わっている。また以前夫婦橋のたもとと産業道路にかかる新呑川橋のたもとには舟からの荷の積み降し場があった。
 現在後者は傾斜のゆるやかな護岸になった親水公園に作られている。

 夫婦橋から河口までは、川のまわりの土地の高さが水面とあまり違わないので、大雨による増水のほか高潮にも備えるため、護岸はいわゆるカミソリ堤防になっていて、川沿いを歩きながら川面をみることはできない。


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